あれとそれ

すかさず
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Oct 01
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「我々の意見が分かれるのはこの苦痛という問題点だ。目に見える、あるいは耳に聞こえる苦痛というものが君の胸を締めつける限り、あるいは自分の苦痛に左右される限り、苦痛と罪を結びつけて考える限り、君自身が動物がどう感じるか分かったつもりの動物なんだ。」
[モローは小型ナイフで自分の膝の一か所を突き刺す]
「こういうのを見たことあるだろう。少しも痛くない。というのは痛みは筋肉の部分には不要なのだ。皮膚には痛点が、ほらこことここに少しあるがね。苦痛と いうのは本能的防御の役には立つのだが全身にあるわけじゃない。たとえば視神経なんかには本当の意味での痛みはない。視神経を突いてみたまえ、ただ閃光を 感じるだけだよ。聴覚をやられると鼓動が聞こえるのと同じでね。(中略)人間は知性的だからそれだけ危険を予知する能力も備わっており、痛みのような本能 的防御は必要としない。無用なものは遅かれ早かれ消滅するというのが進化の論理だ。」 289-90

『モロー博士の島』 - 身体・病気・医療の社会史の研究者による研究日誌 - Yahoo!ブログ

H.G. ウェルズ『モロー博士の島 他九篇』橋本槇矩・鈴木万里訳(東京:岩波書店、1993)